プーチン氏「核戦力は臨戦態勢」 戦勝記念日に欧米批判、対立前面に

有料記事

【解説人語】「侵攻やめられない」駒木明義論説委員がみたプーチン大統領就任演説
[PR]

 ウクライナに侵攻するロシアのプーチン大統領は9日、対独戦勝記念日の軍事パレードで演説し、欧米諸国が「歴史をゆがめ、すべての地域紛争、国家間紛争、宗教間紛争をたきつけている」などと強く批判した。ロシアの核戦力については「常に臨戦態勢にある」と核兵器の使用も辞さない考えを強調。ウクライナ支援を再開した米国や支援強化に動く欧州各国を激しく牽制(けんせい)した。

 軍事パレードは第2次世界大戦でナチス・ドイツ連合国に降伏したモスクワ時間の5月9日に赤の広場で毎年行われ、ロシアがウクライナ侵攻を始めてからは3度目だ。「ナチズムに勝利したソ連」の歴史を国のレガシーとして国民の愛国心高揚をはかるプーチン政権下のロシアでは最も重要な行事の一つとされる。

 プーチン氏は3月の大統領選で得票率87・28%で通算5選を果たし、今月7日の就任式でも侵攻を批判する欧米に屈しない姿勢を強調。国防省は同氏の指示でウクライナに近いロシア国内の南部軍管区で欧州を射程に収める戦術核兵器の演習準備を始めたと発表していた。

 プーチン氏は演説で、ウクラ…

この記事は有料記事です。残り939文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません