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自民パーティー券事件

自民党の派閥が政治資金パーティーの収入を政治資金収支報告書に過少記載したとして刑事告発されました。

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岸田首相の「リーダーシップ」に戸惑いも 規制法の改革主導アピール

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政治資金規正法改正について記者の質問に答える岸田文雄首相=首相官邸で2024年5月7日午後6時半、平田明浩撮影 拡大
政治資金規正法改正について記者の質問に答える岸田文雄首相=首相官邸で2024年5月7日午後6時半、平田明浩撮影

 岸田文雄首相(自民党総裁)が自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正論議をリードしようと奔走中だ。外国歴訪から帰国した6日には自民の実務者を首相公邸に呼び、与党案とりまとめの加速を指示。7日には国会に自ら赴き、浜田靖一国対委員長らに改正案の審議日程などを確認した。政権内には首相の「リーダーシップ」だと評価する声もあるものの、にわかに陣頭指揮を執り始めた首相への戸惑いも広がっている。

 首相は7日午前、国会内で浜田氏や石井準一参院国対委員長と約30分面会し「(規正法改正の)自公案を今週中にとりまとめ議法(議員提出法案)としてしっかりと出せるようにしてもらいたい」と指示した。

 首相はこの日、本会議や委員会などへの出席予定はなく、浜田、石井両氏に会うために自ら国会に足を運んだ。こうした対応は異例で、浜田氏は「びっくりした」と同僚に語った。首相はその後、自民党本部に移動し、森山裕総務会長、茂木敏充幹事長らと会談を重ねた。

 首相は6日も、フランス、南米歴訪から帰国した直後に自民政治刷新本部の作業チームメンバーを公邸に呼び、規正法改正について協議。党が政治家個人に支出し、使途公開の義務がない「政策活動費」について、公開を検討するよう指示した。

 政策活動費は規正法改正にあたっての主な論点の一つで、自民が先月23日に発表した具体案には検討項目とするにとどめていた。首相自身も国会答弁で公開に慎重な姿勢を示していたこともあり、党内からは「首相が政治不信の払拭(ふっしょく)に向けて動き始めた」(党幹部)との声も上がる。

 とはいえ規正法改正論議では、政策活動費を全面公開するのか、部分的な公開にとどめるかなど、多くの論点が残されている。自民中堅は「政治改革に前のめりな姿勢を打ち出すにしても、政策活動費は党内でかなりもめる話だ。全く筋書きがない」と困惑気味に語った。【川口峻、高橋祐貴】

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