完了しました
阪神4―2巨人(セ・リーグ=5日)――阪神が4試合ぶりの白星。三回に近本の2ランと佐藤輝の適時打で3点を先行し、継投で逃げ切った。巨人打線は六回以降、2安打と好機を作れなかった。
阪神の岡田監督は打順を組み替え、1~3番に近本、中野、佐藤輝と左打者を並べた。「特殊なピッチャー言うたらおかしいけど、右(打者)はしんどいかなと思ったからな」。巨人の高橋礼が、阪神の新たな上位打線に捕まった。
三回一死二塁で、近本にスライダーを捉えられ、右翼席への先制2ランを浴びた。中前打で出塁した中野が捕逸で二塁へ進み、続く佐藤輝に左前適時打を打たれ、この回3失点。高橋礼は「ストライクゾーンの中でしっかり勝負した結果だから、あまり気にしない」と淡々としていた。
試合前時点の今季被打率は、対左が1割2分3厘、対右が1割1分4厘と大差はなかった。しかし、3月31日の開幕カード3戦目で、6回1安打無失点と好投した右下手投げの高橋礼に対し、この日はライバルチームの対策が当たった形だ。
高橋礼が許した6安打は、すべて左打者。右打者の大山や森下はうまくタイミングをずらして打ち取った一方で、五回には中野、佐藤輝に対し、外角の際どいコースに球を集めながら、2者連続で四球を与えた。
後続を断って5回3失点にまとめたものの、今季初黒星。杉内投手チーフコーチは「左(打者との対戦)がちょっと苦しそうだった。それを乗り越えないと、1年間ローテーションは回れない」と話す。
左打者に打たれたのは「たまたまだと思う」と、高橋礼は一喜一憂しない。「球の選択とか、強さとか、(投球の)間とか、色んな要素で打たれてしまった。次、反省すればいい」。安定した投球を続けるため、課題を一つずつ潰していきたい。(井上雄太)