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日本サッカー協会の宮本恒靖会長が、読売新聞ポッドキャストのサッカー応援番組「ピッチサイド 日本サッカーここだけの話」に出演し、日本代表選手に「我々の頃はそれぞれが『わがまま』、いい意味でうるさかった。でも今の代表の選手はちょっと足りない」と語り、代表選手たちにもっと自己主張してほしいと期待を込めた。
日本代表の国際化について、MCを務めるサッカー元日本代表の槙野智章さんと読売新聞の川島健司記者と語った。
試合後に代表が語った「熱量不足」
宮本さんは今の代表選手たちについて「海外で経験しているので、プレーレベルはもちろん、フィジカルレベルも上がってる」と高く評価。一方、「我々の頃はいちいちひと言物申すみたいな人が多かった」と、キャプテンとしての当時の気苦労を語りながら、今の世代に「意思の発信があっても面白いかなと思ってますけど」と、今の選手たちにももっと自己主張するよう期待を込めて注文も付ける。
今年1~2月に開催されたアジア杯カタール大会。日本代表はグループリーグから苦戦し、決勝トーナメントの準々決勝でイランに1-2で敗れて敗退した。
欧州のトップリーグで活躍する冨安健洋選手(アーセナル)や遠藤航選手(リバプール)らが試合後に「ピッチ上での熱量が足りない」と口をそろえたことについて、「それを感じる試合を見たいし、たくさんのサポーターが期待してる。選手たちがそれを感じているのは良い傾向だと思うから、ぜひ(熱量を)出してもらいたい」と切望した。
Jに戻ってプレーできる環境を
宮本さんがそう語るのは、自身の経験からだ。
「ハーフタイムでヒデ(中田英寿さん)と小笠原満男が言い合いの喧嘩とかやってたから。今の代表もあるとは思うけど、ちょっと表に見えても面白いかな」
「文句の言い合いだけでは良くなくて、『どうすれば良くなるか』までいくと良い。当時も試合に勝てたから、今じゃ懐かしい話として満男とも話せる」とエピソードを明かした。
宮本さんが代表選手として活躍していた頃と比べ、今では日本代表の多くの選手が国外リーグでプレーするようになった。
選手の海外志向について宮本さんは「(元代表監督の)トルシエも20歳くらいの選手はどんどん海外に行けみたいなこと言ってた。自分も行きたいと思っていたが、(オーストリアリーグのレッドブル・ザルツブルクに)行けたのは29歳とかやったから、(年齢的にも)ギリギリだった」と振り返る。
海外でプレーする選手が増える一方で、Jリーグの環境整備にも言及。「海外で難しかった時には、またJリーグに戻ってプレーできる環境を整えてあげることができていたらいいと思う」と海外リーグとJリーグの壁を減らして選手たちがプレーしやすい環境整備の重要性についても語った。