日銀、金融政策の維持を決定…政策金利据え置き・長期国債買い入れ継続

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 日本銀行は26日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決め、短期金利の誘導目標を0~0・1%程度とした。会合後に公表した3か月に1度の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では2024、25年度の物価上昇率の見通し(生鮮食品を除く、政策委員の中央値)をそれぞれ1月時点から上方修正し、新たに示した26年度の見通しは1・9%とした。

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日本銀行本店
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 日銀は前回3月の会合で、マイナス金利政策の解除や長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の撤廃など、大規模な金融緩和策の終了を決めた。前回の会合後の記者会見で、植田和男総裁は「基調的な物価上昇率がもう少し上昇すれば(金利の)引き上げにつながる」と述べたが、経済情勢や物価動向の見極めに時間をかける必要があると判断した模様だ。

 長期国債の買い入れも、前回の会合で決めた月6兆円程度のペースで継続する。YCCの撤廃で長期金利は操作の対象から外れたが、前回の会合では、買い入れ額の縮小による金利上昇を防ぐために従来と同じ規模の買い入れを行うとした。

 展望リポートで示した24年度の物価上昇率の見通しは、1月時点から原油高が進んでいることや、24年春闘で高水準の賃上げの動きが出ていることを踏まえて上方修正した。また、今回初めて示した26年度の見通しは1・9%で、日銀の物価安定目標である2%程度で推移するとした。

 植田氏は26日午後に開く会見で、決定内容を説明する。会見では、約34年ぶりの水準となる1ドル=156円台まで進んだ円安に関する発言にも注目が集まりそうだ。

 植田氏は今月18日に米国で開いた会見で、円安が物価に影響する可能性について言及し、「無視できない大きさの影響が発生した場合は、金融政策の変更もあり得る」と述べた。経済界などからは政府・日銀に対し、円安の是正を求める声も出ている。

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5298198 0 経済 2024/04/26 12:30:00 2024/04/26 13:44:23 2024/04/26 13:44:23 https://www.yomiuri.co.jp/media/2024/04/20240426-OYT1I50064-T.jpg?type=thumbnail

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