１人旅の５０歳男性が林道で車を降りると…茂みからヒグマ２頭、襲ってきた１頭の顔を右足で蹴り撃退

　２５日午前１０時１５分頃、北海道名寄市智恵文の林道で、１人で観光に訪れていた愛知県豊田市の派遣社員男性（５０）がヒグマ２頭と遭遇し、このうち１頭に襲われた。男性が右足でクマの顔を蹴ったところ、２頭とも逃げた。男性は当初、足の痛みを訴えていたがけがはないという。

　道警名寄署によると、男性は、近くの観光スポット「比翼の滝」に車で向かう途中で、滝を探そうと車を降りたところ、近くの茂みからヒグマ２頭が現れたという。それぞれ体長は１メートル３０と１メートル５０ほど。現場は滝から約２キロ手前だった。

　ヒグマの生態に詳しい酪農学園大の佐藤喜和教授（野生動物生態学）は、「ヒグマの生息地に入る場合には複数人で行動し、クマ撃退用のスプレーを持参するなどの対策が必須だ」と指摘する。