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「原因作ったのは親方」 元NHK刈屋アナ、宮城野部屋閉鎖を語る

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元NHKアナウンサーの刈屋富士雄さん=東京都立川市で2024年4月11日午後2時45分、山崎明子撮影
元NHKアナウンサーの刈屋富士雄さん=東京都立川市で2024年4月11日午後2時45分、山崎明子撮影

 再び訪れる栄光への一歩となるだろうか。大相撲の元前頭・北青鵬(ほくせいほう)の暴力問題を受けて、所属していた宮城野部屋が閉鎖された。力士たちは新年度から伊勢ケ浜部屋に転籍し、宮城野親方(元横綱・白鵬)も部屋付きの親方として再出発を切った。

 38年の相撲取材経験がある元NHKアナウンサーの刈屋富士雄さん(64)は「部屋の閉鎖というのは破格に厳しい。でもそこに至る理由があるんです。そして考えていくと、その原因を作ってしまったのは間違いなく宮城野親方なんですよ」と厳しい表情で語る。

 角界を揺るがした北青鵬による暴行問題と宮城野部屋の閉鎖。問題の背景には何があったのか。一連の騒動に何を思うのか。大相撲をよく知る2人に語ってもらいます
 「公正ではない」宮城野部屋閉鎖 相撲ライター和田静香さんの違和感

大相撲は「プロスポーツ」じゃない

 宮城野親方の降格、減俸、師匠・親方としての再教育――。刈屋さんは日本相撲協会が2月に下した処分内容に理解を示す。

 発表によると、宮城野親方が2022年7月に暴行の事実を知ってから、すみやかにコンプライアンス担当理事に報告しなかったことで暴力が常態化し、内部ヒアリングに部外者を同席させるなど力士への口止め工作につながりかねない行為もあったという。「それは暴力根絶を目指す協会が最も嫌っていることです。これは師匠の責任で、部屋の体質だから、いったん部屋を閉めさせようという方向に向かったのです」と刈屋さんは解説する。

 処分にあたって協会幹部の念頭にあったのは、10年の木瀬部屋の前例だと刈屋さんは見る。暴力団関係者の大相撲観戦に木瀬親方(元前頭・肥後ノ海)が関与したとして部屋が一門(協力し合う部屋の集まり)預かりとなって閉鎖され、親方の再教育を経て2年後に再興された。「協会執行部…

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