ＪＲ九州は２７日の会見で、鹿児島市磯地区の仙巌園前に整備する磯新駅の名称が「仙巌園」に決まったと発表した。「仙巌園前」と「磯仙巌園」を合わせた３候補の中で、観光客に分かりやすいとして選んだ。開業は２０２５年３月を予定する。

　古宮洋二社長は駅周辺に住宅が少なく、仙巌園への観光目的の利用客が多くなるとして「シンプルで分かりやすい」と説明。「日本を代表する観光地であり地元の皆さまにも親しみをもっていただきたい」と期待した。

　新駅は市や経済団体でつくる協議会が要望し、日豊線の竜ケ水－鹿児島間に設置。駅員は置かず、利用客は１日２００～３００人を見込む。工費は約４億円で全額を島津興業と県、市が負担する。

　２３年に協議会の駅名公募で寄せられた１１６８件のうち、「仙巌園前」は７３件、「仙巌園」６５件、「磯仙巌園」４１件だった。