「奇跡の試合」 コロナ集団感染の浜田-有田工 熱戦終了後に球審が胸アツエール

 試合後の整列を終え、浜田の選手たちにエールを送る有田工・上原風雅(奥)(撮影・伊藤笙子)
 新型コロナウイルスの集団感染を経て、初戦に臨む有田工と浜田の両ナイン(撮影・伊藤笙子)
 2番手で登板した浜田・森井空翔(撮影・伊藤笙子)
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 「全国高校野球選手権・2回戦、浜田5-3有田工」(13日、甲子園球場)

 ともに新型コロナウイルスの集団感染により、第8日目に試合が組まれた対戦は、12回目の出場となった浜田が有田工を下し、前回出場の04年大会以来18年ぶりの甲子園での勝利を飾った。

 試合終了後、両校が整列すると球審の尾崎審判が「この試合ができたのは奇跡。甲子園でプレーできるありがたさ、感謝を持ってほしい」と選手に声掛けし、熱戦を締めた。

 初回に有田工に先制を許したが、三回に相手の悪送球と、3番・波田の適時打で2点をあげて逆転。再び同点とされたが、六回には6番・高木、9番中村による2本の適時打で3点を勝ち越した。

 両校は開幕前、新型コロナウイルスの集団感染と判断された。第2試合の九州学院、帝京五も同様の状況で、この4チームは登場が最も遅くなるように組み合わせ抽選が行われていた。今大会は新型コロナ感染や、その疑いがある選手が出た場合、試合開始の2時間前まで登録選手を変更できる。

 浜田は集団感染後、7月29日から全体練習を休止。9日から再開したが、それまでは自宅待機が続いていた。開会式にも参加できなかったが、岡海善主将(3年)は「試合ができないかもと思っていた。コロナ禍でチームが練習できてなかったが、それでも周りの皆さんのおかげで甲子園に出ることができた。幸せなチーム。恩返しができた1勝です」とコメント。試合を締めたエースの森井空翔(3年)も「本当に感謝するべきことだし、本当に奇跡だなと自分でも思いました」と夢舞台での試合開催を、感慨深げに振り返っていた。

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